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【トマト薬局】かかりつけ薬局と患者様の関係【見守り】

薬局・薬剤師

こんにちは、ママさんインタビュアーの金丸です。

今回は、薬剤師の関わりが一人でお住まいの高齢者の方の「見守り」につながった例を

トマト薬局の管理薬剤師・中谷さんに聞いてみました。

 

◆患者様が来局されたときに「あれ?」と思ったので、訊き方を少し変えてみました。

80代女性の患者様。

「お薬を紛失してしまった」と再び受診され処方箋を再発行していらしたときのことです。

窓口でお薬をお出しすると

「あら、そのお薬なら家にいっぱいあるわ」とおっしゃったのです。

そこで今度はこちらから

「今日はどうして受診なさったんですか?」と訊いてみました。

どうも反応が薄いような気がして

「今日は予約の日だったんですか?」とさらに訊くと

「なんで行ったのかしら…?最近自分でも変だと思うの」と不安を口にされたのです。

※写真はイメージです

 

◆異変に気付いたその日にお家を訪問しています

まずは手元の薬を確認する必要があったので、ご自宅にある薬をすべて持ってきてもらうことになりました。

しかし、ご近所なのに数時間たってもいらっしゃらない💦

どうされたのかと心配になり、ご自宅まで伺ってみました。

私のことを「薬局で話した人」と覚えてくださっていたようでしたが、お部屋を見てみると同じものをいくつも買っている、片付かなくなるなど、認知症の初期症状と思われるような様子が見受けられました。

処方箋を再発行してもらったお薬は追加の必要がなかったのですが、次の受診日までに飲み終えてしまう別のお薬があることが判明したので、「こっちは受診しなきゃね」とお伝えしてその日を終えました。

 

◆まずは「遊びに行っても良いですか?」と言える関係づくりを目指して…

本当はすぐにでも介護認定を受けてヘルパーさんに訪問をお願いしても良い状態でしたが、決して私たちで勝手に進めるようなことはせず、まずは「遊びに行っても良いですか?」と言えるくらいの信頼関係を目指したいです。

その後も休診日にいらっしゃるなど心配なことはありましたが、その次はきちんと受診して処方箋を持ってきてもらうことができました。

◆私たちこんな見守りをしています。

「『今日病院の日ですよ』ってお電話するようにしましょうか?」

こんなふうに私たちからご提案することも可能です。

決して押し付けるのではなく、まず出来るうちはご自分で、不安をお話しになったときには「私たちがお手伝いすることもできますよ」と、いつでもそっと助け舟を出すつもりでいます。

「コロナで人と会えなくて寂しい時にはいつでも寄ってくださいね」とお伝えしたところ、それまではお薬の話題ばかりでしたが、今では世間話をして行かれるまでになりました。

うちのスタッフが利用しているスポーツ施設にお通いとのことだったので、スタッフにも「出会ったときは気にかけておいてね」とそっと頼んであるんですよ。

最終的にどうしても一人暮らしの継続が難しいと判断したら、ご家族に電話できるように連絡先などの情報はしっかり把握しています。

 

~来局の段階では、ご本人がおっしゃたことだけを聞いて判断するしかないそうです~

中谷さんいわく、「私たちももう少し早く気づきたいし、ご本人が介護サービスを受け入れられないことにはもどかしい気持ちもあるんです」とのことですが、その方のペースに合わせて一歩一歩話を進めているそうです。

薬局は、もはや調剤だけではなく、ご自宅も深く関わる場になっているのですね(金丸)

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